北見好拡 代表取締役社長

CEO1964年東京生まれ。1986年に日本大学を卒業。不動産会社の営業担当者としてキャリアをスタートし、1990年に家業を継ぐため「カンパシフィックサイパン株式会社」に入社後「マリアナリゾート&スパ」のオープンに携わる。ホテル経営学を学び、企画、セールス&マーケティング、リザベーション、経理、財務を歴任後、1998年にゼネラルマネージャーとなる。2000年にミクロネシア最大のスパ施設「マンディアジアスパ」をOPEN。 2003年に代表取締役社長に就任。ITビジネスに参入するという長年の夢を追求するため、2015年5月に「マリアナリゾート&スパ、マリアナカントリークラブ」を売却。2018年6月に多言語AIチャットボットシステムObotAIをリリースする。

さまざまなツールと連携可能な多言語AIチャットボット「ObotAI」

ー株式会社ObotAIのサービス内容を教えてください。

弊社は、AIを搭載した多言語対応のチャットボットサービス「ObotAI」を開発・提供しています。

「ObotAI」の特徴は、入力された質問に対する回答の精度の高さと、導入しやすい価格帯にあります。ユーザーが入力した質問はデータベースに送信可能なため、ニーズやマーケティングの把握にも役立てることができます。

ーどのように利用することができるのでしょうか。

たとえば旅行先で「おすすめの観光地」や「和食が食べたい」といった普段ガイドに聞くような質問をチャット上に入力すると、AIが言葉の意図を理解して目的の回答を表示してくれます。

ご利用いただけるインターフェースはかなり充実しており、「Webサイト」「LINE」「Facebook Messenger」に加えて、中国の主要メッセージアプリ「WeChat」や韓国の主要メッセージアプリ「KakaoTalk」、その他ビジネスチャットツール「Slack」「InCircle」「Microsoft Teams」などとの連携が可能です。

その他、「Google Home」などのAIスピーカー、映像を表示するデジタルサイネージ、弊社提携先のGatebox株式会社が開発する3Dホログラムディスプレイ「Gatebox」などとも連携が可能で、AIキャラクターが人に代わって回答をしてくれるなど、さまざまな場面でチャットボットをご活用いただけます。

3Dホログラムディスプレイ「Gatebox」に表示されたキャラクターが、「ObotAI」と連携して質問に答えてくれる。

3Dホログラムディスプレイ「Looking Glass」との連携も可能。

ー対応している言語を教えてください。

日本語、英語、中国語(簡体・繁体)、韓国語、タイ語、ロシア語の7言語に対応しています。

日本の上場企業のWebサイトは多言語化が進んでいますが、その内訳を見ると英語対応のみのサイトが約70%、英語と中国語に対応しているサイトが約20%と言語が限られており、情報量も日本語より少ないサイトが多いのが現状です。

しかし、訪日外国人数の上位に挙がる中国、韓国、台湾、香港、タイの人々の英語レベルはそれほど高くないため、英語だけではインバウンド対策は十分とは言えません。そこで弊社は7言語の対応を実現し、本当の意味での多言語化を提案しています。

訪日外国人の観光や防災をサポート

株式会社ObotAIのWebサイト。画面右下に質問ができるチャットボットが実装されている。

ーこれまでの導入実績を教えてください。

東京都台東区が運営する訪日外国人向けサイト「Visit Authentic TOKYO」や、隅田川や東京湾で水上バスを運行する「東京都観光汽船(TOKYO CRUISE)」のWebサイトに、弊社の「ObotAI」を導入していただいています。

また、2019年9月・10月と相次いで発生した大型台風の接近日には、某大手交通機関のWebサイトに導入している「ObotAI」に対し、避難場所や運行状況に関する質問が数多く寄せられました。これに対し弊社は迅速にデータを作成し、気象庁のWebページと連動した回答を提供することで、ユーザーのみなさまの不安を解消することができました。

インバウンド対応は、観光案内だけはなく防災の視点も必要だと弊社は考えています。たとえば災害時に自治体と連携して訪日外国人を避難所に誘導するなど、「ObotAI」を活かした対応を今後実現できればと思っています。

ーお客様からの声をご紹介いただけますでしょうか。

「『ObotAI』を導入したことで、電話やメールでの問い合わせが減って楽になった」とのお声をいただいています。

「ObotAI」は24時間・365日回答可能なため、人件費の削減や販売促進にも効果的であると自負しています。

ー他社のチャットボットと比較したときの「ObotAI」の強みを教えてください。

弊社にはチャットボットデータ作成の専門スタッフとして、日本人、アメリカ人、中国人、韓国人、タイ人、ロシア人が揃っているため、外注することなくデータを作成することができます。

そのため、通常のチャットボットはデータ作成に2〜3ヶ月かかるのに対し、弊社は1ヶ月以内に7言語分のデータ作成が可能で、このスピードが大きな強みとなっています。

言葉の壁を乗り越えるITソリューションを提供

株式会社ObotAIの社員のみなさん。サイパンにいるスタッフやリモートワーカーを含め、社員の約70%が外国人で構成されている。

ー会社として目指している今後のビジョンを教えてください。

私は、以前サイパンでリゾート事業に取り組んでいた時に感じた「言葉の壁」を乗り越えるためにITビジネスに参入しました。これからも、訪日外国人のお役に立てるITサービスを提供していきたいと思っています。

また、観光客だけでなく外国人労働者も今後増えてくるはずなので、多言語対応に課題をお持ちの企業を支援するためのツールとして、多言語チャットボットによる業務ナレッジシェアツール「ObotAI Biz」も新たに立ち上げました。

外国人スタッフが多く在籍する弊社を含め、ITツールによって業務上の摩擦を解消し、誰でも働きやすい社会を目指していきたいと思っています。

ー最後に、インバウンド事業に取り組まれている方々へのメッセージをお願いします。

弊社の従業員は70%が外国人で構成されており、エンジニア、営業、総務・経理、オペレーションスタッフなど、全ての部署にいろんな国籍のスタッフが混在していますが、グローバルな環境で言葉や文化の壁を乗り越えながら、同じ目的に向かって仕事をしています。

訪日旅行客は年間3000万人まで増え、多言語での対応は企業にとって緊急の課題となっています。弊社は、40年以上海外(サイパン、グアム、韓国)で旅行・リゾート事業をやってきた経験を活かし、さまざまなITソリューションを提供いたしますので、インバウンド事業者様や日本で外国人スタッフを採用されている企業様は、ぜひご相談ください。

会社情報

会社名 株式会社ObotAI
代表 北見 好拡
住所 〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿2-6-25 上田ビル3F
URL https://obot-ai.com/

バウくんのひとことメモ

バウくん
Webサイトやメッセージアプリから簡単に質問ができるチャットボットを開発している会社だバウ。提携できるツール数や対応している言語数が豊富のため、多言語対応でお困りの会社さんは、ぜひ相談してみるのがおすすめバウ。