台湾人観光客の日本旅行時の傾向、好みと不満点、今後の課題まで

訪日台湾人の特徴 距離的にも日本に近く、親日派も多いと言われる台湾人ですが、その特徴を紹介します。その国民性を知って、インバウンドに結びつけましょう。

台湾の概要

台湾の大きさは九州とほぼ同じで、首都は台北です。人口は2300万人ほどで、97%が漢民族、残りが台湾の原住民になります。公用語は中国語(北京語)ですが、中国本土とは違い繁体字を使います。宗教は仏教、道教、キリスト教が主流です。

台湾の歴史

17世紀~日清戦争まで

台湾の歴史は少し複雑です。小さい島国であるのと、地理上の利便性のため、多くの国がこの地を支配してきました。17世紀前半には東アジアの貿易の拠点として、オランダやスペインが占領し、17世紀後半には中国本土の明朝が滅亡したことにより、明の復活を願う勢力が台湾に移住し、統治するようになりました。しかし、新朝の清によりそれも倒され、その後は台湾は実質、清の勢力下になります。

日本統治時代

1894年、日清戦争で敗北した清朝は台湾を割譲され、台湾は日本の領地となります。日本政府に対する抵抗から内乱に発展した反面、この頃、台湾は衛生状態が非常に悪かったため、日本政府主導で上下水道が完成し、ダム建築が行なわれ、水力発電所もできたので、多くのインフラが整備されました。このような背景から台湾には親日派が多く、現在も台湾には日本統治時代の建物が多く残されています。

中華民国時代

中国では第二次世界大戦終了後、共産勢力が台頭し、当時の政権を倒します。1949年にはその勢力が台湾に移住し、統治するようになりました。世界の中で、共産勢力が増えることに対抗するため、アメリカが台湾を支援し、ベトナム戦争での軍需物資の調達を台湾で行い、台湾は高度経済成長を遂げ、先進国になったのです。

台湾人の国民性

歴史から見ても台湾人は中国本土の影響を大きく受けています。そのため、儒教の教えが残り、目上の人を敬います。また、家族との結びつきが強く、若い夫婦は共働きで、子どもは祖父母が面倒を見ていることが多いようです。また、温暖な気候のおかげでおおらかで、社交的な人が多いです。また、冒険心が強く、失敗を恐れないという面もあり、麻雀や宝くなどの賭け事が好きです。

台湾人の食習慣

台湾人は都会では共働きが多いので、食事を家庭で作ることはほとんどありません。朝食から外食というのも台湾、中国ならではの習慣です。 そんな外食好きの台湾人の食にまつわることを紹介します。

台湾人好みの料理

日本料理には比較的馴染みがあり、日本風のカレーやとんかつはよく食べられています。 また、日本産の牛肉には評価が高く、焼肉は人気のメニューです。逆に懐石料理には興味があるものの、美味しいものとは思わないようです。 注意点としては生物を食べる風習がないということと冷たいものが苦手なので、お刺身よりも鍋料理などを好みます。また、たくさんのお皿で食事を出すと喜びますが、見た目が少ないとがっかりされることがあります。 そのため、ビュッフェスタイルが人気です。

台湾人の食事の習慣

料理はお箸とレンゲを使って食べることが多く、床座の習慣がないので、畳に直接座るのは苦手です。よってテーブル席の方が好まれるようです。

台湾人の日本旅行のデータ

台湾人をより理解した次は台湾人の日本旅行のデータを見てみましょう。

年々増加する訪日台湾人

訪日台湾人観光客はうなぎ上りに増えていますが、2018年の増加率は4.2%増になります。 今までに日本を訪れた台湾人の数は、台湾の人口の6分の1にまでなります。

増加する理由

訪日台湾人観光客が増加し続ける理由の1つは、台湾から日本への直行便が充実してきていることが挙げられます。特にLCCが地方の空港への直行便を運行するようになってきて、東京や大阪だけでなく、地方への旅行もしやすくなったため、リピーターも増えているようです。

日本旅行の高いリピート率

観光庁「訪日外国人の消費動向 平成29年年次報告書」より 訪日台湾人観光客の大きな特徴としてはリピーターが多いということです。平成29年の観光庁のデータによれば、初めて日本旅行をする台湾人は全体の18.3%ほどで、残りの81.7%は2回以上のリピーターになります。これは香港に次いで2番目に高い割合です。中でも4回から9回訪日している台湾人は32%もいます。

日本旅行どんな所に行っている?

リピーターの多い訪日台湾人は、東京や大阪以外にディズニーランドのある千葉、京都、北海道、沖縄にもよく行きます。台湾からの直行便が運行されるようになってきたので、台湾人観光客は今後益々、日本の地方旅行を楽しむ方向になりそうで、特に東北や四国、九州が人気になりつつあります。

どんな旅を好むのか?

リピーターの台湾人観光客は気に入った場所に何度も行く傾向があるようです。また、台湾人の若者は流行に敏感で、日本のエンターテイメントなどに関心が高いと言われています。 台湾ではケーブルテレビなどいくつもの局で、日本のテレビ番組をリアルタイムに放送しています。 そのため、日本在住の者とほぼ変わらない早さで情報を入手することができるという背景があります。台湾人観光客も、テレビから情報をキャッチし、有名になりたての流行っているお店や人気のイベントを楽しみに訪日する場合も少なくないようです。 また、台湾人観光客はリピーターが多いため、非常に日本に慣れており、定番の所を観光するだけでなく、内容の濃い体験やサービスを求める傾向にもあるようです。 また、台湾は健康ブームでもあり、それを意識したアウトドアレジャーやサイクリングなどを楽しむ人が増加しており、サイクリングツアーも人気を集めています。 日本には四季が感じられるというのも、台湾人からすると珍しく興味のある所で、7割以上の人が桜や紅葉などを見て四季を体感したいと思っています。 特に秋に訪日したい人が4割以上になっています。

日本旅行での消費金額

http://www.mlit.go.jp/common/001230775.pdfから引用 2017年の観光庁発表の訪日外国人の旅行消費額を見てみると、台湾は中国に次いで2番目の消費額で、5,744億円になります。台湾人一人当たりの平均旅行消費額は125,847円で中でも買物代が47,846円と一番高額になっています。

訪日台湾人のショッピング情報

では、訪日台湾人観光客が購入する人気のものを紹介します。

医薬品

先述しましたが、台湾の健康ブームの影響で、日本の医薬品や健康グッズをドラッグストアーで購入し、お土産にすることが非常に多いようです。 台湾では日本で購入すべき医薬品を紹介した本が出版されているほどで、来日時にはすでに何を購入するか決めてきている人が大多数のようです。 特に虫刺され薬の「ウナコーワ クール」や、胃腸薬の「キャベジン」目薬の「サンテFX」などの薬が人気です。

お菓子

お菓子も定番のお土産として人気ですが、流行の移り変わりが非常に早いです。少し前までは「東京ばな奈」や北海道限定商品の「じゃがポックル 」や「ブラックサンダー」などが流行りましたが、この頃は地域や期間限定の「KITKAT」や「ブラックサンダー」などがよく売れています。 また、日本のおせんべいも美味しいと評判で、坂角総本舗の「えびせんべい」も人気です。

訪日台湾人の情報収集方法

台湾ではネットがかなり普及しており、7割以上の国民がネットユーザーで、2人に1人がスマホを保有しています。よってネットから情報を得ることが多いようです。したがって、ネット上の広告は宣伝効果が高いと言えます。

SNS

台湾人は日本の漢字に似た繁体字を使用していることから、日本のサイトを見て日本旅行のための情報を得ている人もいます。台湾で人気のあるSNSは基本的に日本のものと変わりません。

Facebook

台湾の人口が約2300万人に対し、Facebook人口は約1800万人と驚きの利用率です。 それだけに台湾人にとってFacebookは欠かせない情報源と言えます。

Twitter

台湾で案外使用率が低いのがTwitterで、その割合は30%ほどになります。その理由がどこにあるのかはよくわかりませんが、Twitterの特徴の「つぶやく」行為はFacebookで行っているようです。

Instagram

台湾では若年層を中心に浸透してきているのがInstagramです。まだユーザーは740万人ほどですが、今後は伸びる可能性が大です。Instagramのユーザーは芸能人や新しい流行を発信するインフルエンサーなどのメディアをフォローすることによって、最新トレンドをチェックしたり、いろいろな情報収集を行うことが多いようです。

LINE

台湾におけるLINEの普及率は約1700万人で、Facebookの次に多いSNSになります。 データによってはSNSの中で一番重要なのがLINEだと返答して入る人が91%にも及んでいます。

人気検索エンジンとポータルサイト

台湾人はネットでの検索をよく行いますが、どんなサイトから情報を得ているのか見てみましょう。

Yahoo!奇摩

Yahooは日本でも使われる検索・ポータルサイトですが、台湾でもGoogleと共によく使われます。シェア率ではGoogleに次ぐ2位ですが、シェア率は10%前後と低いです。検索エンジンとしてというよりもポータルサイトとしての利用が多いようです。

Google台湾

Googleは台湾では9割近くのシェアを誇る検索エンジンです。8割以上の台湾人が、毎日Googleでの検索をしており、知らないことがあったら誰かに聞くより先にGoogleで検索をするほど、生活に密着しているサイトになります。

PChome

PChomeはもともとはパソコンなどの情報サイトでしたが、2000年にショッピングサイトの「PChome線上購物」を立ち上げました。現在は台湾で最大のショッピングモールになっています。

訪日台湾人に対する今後の課題

何度も台湾人は日本旅行を企画してくれていますが、今後も台湾人観光客が来日してくれる ためには、その満足度を高めていく必要があります。

多言語表記

2020年に東京オリンピックを控え、多言語表記を急ピッチに進めていますが、まだ追いついておらず、英語表記だけのものも多いです。その上、日本は交通手段が複雑なので、外国人にとっては非常に旅行しづらい場所になってしまっています。訪日外国人にもっと日本旅行を楽しんでもらうためには、英語のほか、中国語(簡体字と繁体字の両方)、韓国語は最低限必要です。

多言語対応

日本人はなかなか英語の堪能な人が少ない国です。外国人にとっては特に日本語は難しく、英語も通じないとなると、それがストレスになってしまいます。そんな時におすすめなのはタブレット型通訳サービスです。これがあれば、何語にも翻訳可能ですので、手取り早いインバウンド対策になります。

キャッシュレスシステムの導入

訪日外国人はクレジットカードなどでの決済を好みます。というのも自国では現金ではなくカードは電子マネーを使用することが多いからです。キャッシュレスシステムがないために、購入機会を逃さないためにも、早期のシステム導入をお勧めします。様々なキャッシュレスシステムサービスの会社がありますが、実質0円で導入できるものもあります。台湾で人気のキャッシュレスシステムは「LINE Pay」、「Apple Pay」などです。

まとめ

今回は台湾人の日本旅行のトレンドについて紹介しました。台湾は日本にも近く、親日派の多い国の1つです。台湾人の日本旅行の特徴として挙げられるのは、何と言ってもリピーターが多いことです。そのため日本旅行にも慣れている方が多く、人気の観光地に行くだけでなく、濃い体験をしたいと思う人も多いようです。そんな台湾人の食習慣や歴史的なことから、どんな旅を好むのか、人気のお土産、情報収集方法、今後の課題など盛りだくさんの内容を紹介しました。今後一層、訪日台湾人が日本ファンになってくれるように、参考にしてみてください。]]>