東日本電信電話株式会社、株式会社アクアビットスパイラルズ、エプソン販売株式会社、株式会社エヌケービーは、「スクリーンフィルム」を利用し、店舗のガラス面に、NTT東日本のクラウドサイネージサービスである「ギガらくサイネージ」と「スマートプレート」を連動させた“連動型クラウドサイネージ”、および、画像認識AIサービス「かざして案内®」を活用し、築地場外市場、函館において、訪れた外国人観光客に向けた新たな飲食店プロモーションを行う共同実験を2019年3月11日（月）から実施することを発表した。
実証実験に至った背景
2020年に向けて、訪日外国人観光客の人気観光スポットである築地では、年々訪れる外国人の観光客数が増加している。また、函館市においても2018年度上期の訪日外国人宿泊客数が約22万1千人※1と2年連続で過去最高を更新していて、外国人にとって有名な観光スポットとなっている。
このような背景から、飲食店ではサイネージを利用した多言語でのプロモーションのニーズはあるものの、サイネージ用大型モニタ等を店舗内外に設置するスペースの確保が課題となっている。訪日外国人観光客は、飲食店街等でお店を選ぶ際、店舗前に置かれたメニュー表やサンプルだけではお店の情報を判断するのは難しく、どこのお店に行くかを迷っている。また、それに加えて、店内でメニューが読めない、店員とのコミュニケーションが取れず大変等の課題も存在している。
目的
今回の取り組みでは、飲食店等に向けて夜間を中心に、これまでプロモーションに利用しにくかった店舗ガラス面にスクリーンフィルムを貼り、「ギガらくサイネージ」でコンテンツを投影することで、手軽な省スペースのサイネージ環境を実現することができ、それにあわせて、スクリーンフィルムと同場所に設置した「スマートプレート」によって、お客が持っているスマートフォン等の機器を近づけることで、プロジェクターからスクリーンフィルムに表示されているサイネージコンテンツの詳細情報を多言語で即座に取得できるサービスを提供し、送客促進による飲食店の集客拡大に向けた飲食店プロモーションの実証実験を行う。
また、訪日外国人観光客に向けて画像認識AIの活用して、お客が持っているスマートフォンでお店をかざすだけで、画像認識AIにより、そのお店の情報が多言語で手軽に取得できるサービスを提供する。
これらの取り組みを通じて、技術検証および集客拡大についての効果測定を行っていく。
※１出展元：函館市 観光企画課による「来函観光入込客数推計」
https://www.city.hakodate.hokkaido.jp/docs/2015062500021/
実証実験概要
この取り組みは函館・築地場外市場の二つの場所で行われる。
| 内容 | 築地魚河岸およびSmart Refund築地場外市場のガラス面にスクリーンフィルムを設置し、プロジェクターによる「ギガらくサイネージ」を活用した大画面クラウドサイネージにより店舗プロモーションや来訪者へのアナウンス等のコンテンツを投影する。 Smart Refund築地場外市場では、連動型クラウドサイネージを活用し、プロモーション映像とクーポンを配信するとともに、晴天時と雨天時で配信する情報を切り替える。 ＜連動型クラウドサイネージ配信情報＞ 築地魚河岸：店舗PR、マナー喚起 等 Smart Refund築地場外市場：店舗PR、外貨両替優遇レートクーポン、傘の割引クーポン（雨天時） |
| 場所 | 築地魚河岸・Smart Refund築地場外市場 |
函館
| 内容 | 函館ベイエリアでは、いかいか亭および西波止場のガラス面にスクリーンフィルムを設置し、プロジェクターによる「ギガらくサイネージ」を活用した大画面クラウドサイネージにより店舗プロモーションや函館関連情報を投影する。また、連動型クラウドサイネージを活用し、両店舗間の回遊を促進する相互送客クーポン配信の仕組みを提供していく。 函館ベイエリア・どんぶり横丁市場・函館駅周辺・五稜郭周辺などでは、スマートフォンのカメラアプリをリーフレットや店舗看板にかざすと、お店のメニュー等の有用な情報が多言語で得られる「かざして案内®」を提供し、訪日客の送客効果や利便性向上度等を調査していく。 ＜連動型クラウドサイネージ配信情報＞ いかいか亭：自店舗および系列店舗のPR、函館観光情報、裏メニュークーポン 西波止場：自店舗および系列店舗のPR、函館観光情報、割引クーポン） |
| 場所 |
函館ベイエリア（いかいか亭・西波止場）、どんぶり横丁市場、函館駅周辺、五稜郭周辺、他 ＊「かざして案内®」実施施設については、実証期間中に函館市内のホテルや観光施設等に設置するリーフレットに記載している。 |
| 実施時期 | 2019年3月11日（月）～ （「かざして案内®」の実施は3月22日（金）まで） |
| 検証項目 | NTT東日本 連動型クラウドサイネージを活用した飲食店プロモーションの有効性の把握アクアビットスパイラルズ フィルムスクリーン＋「ギガらくサイネージ」における「スマートプレート」の有効性の把握エプソン フィルムスクリーン利用環境の把握・分析及び最適なプロジェクターの選定（築地）NKB 連動型クラウドサイネージ、およびかざして案内®を活用した飲食店プロモーションに対する店舗オーナーならびに外国人観光客のニーズ、有効性の把握 |
各社役割
| NTT東日本 | ネットワーク環境（フレッツ光、ギガらくWi-Fi等）、クラウドサイネージ環境（ギガらくサイネージ、フィルムスクリーン等）の提供と運用サポートの実施 |
| アクアビットスパイラルズ | 「スマートプレート」の提供および運用サポートの実施 |
| エプソン | プロジェクターの選定・施工および運用サポートの実施（築地） |
| NKB | 実証実験参加店舗の開拓、コンテンツ制作・プロモーション等のトータルコーディネーションを実施 |
実験検証イメージ
実験検証イメージはNTT東日本のお知らせ・報道発表より、以下のようなイメージとなっている。
このイメージは、現時点では発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。
今後について
今後は、訪日外国人観光客に向けた飲食店等のプロモーション分野において、ソリューションの本格展開の検討や、商業施設・個人経営店舗等の様々な場面で簡易に利用できる新たなプロモーションソリューションへの展開を進めていくようだ。
引用元：https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20190311_01.html
